採用人事系フリーランス/Segurosの日記

採用人事系フリーランスの「現場」からみた、採用・転職・働き方・生き方のリアルを発信

フリーランスになろうとして失敗した件②

「僕はフリーランスになろうとして2回失敗しました」

 1回目は2009年~2012年、そして2回目は2018年。

今回は2回目の失敗談を、「will・can・must」の観点から書いていきたいと思います。

※ 1回目の失敗談はコチラ↓

seguros.hatenablog.com

 

 

1.フリーランスに再度なろうとした背景

2012年~2018年、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)という会社で、

耐えながら6年間働いていました。

入社初日にミスマッチを感じ「あ、失敗した」と思ってから、

6年(240日×6=約1500日)は、嘘偽りなく、忍耐の毎日でした。

 

ただ、プルデンシャル生命保険のライフプランナーとして、

「一生、この仕事でがんばります」と周囲を説得して、

結局、3年弱で折れてしまったという負い目があり、

周りからボロクソに言われた悔しさから、

「5年はどんなところでもやる」と決めていたので耐えた、

というのは偽らざる気持ちです。

 

と、そのあたりの気持ちはまた別途記事にしますが、

とにかく「(くだらないと僕が思う)会社の評価の下で働くのはいやだ」

という想いが強すぎて、常に転職やフリーランスになる道を探していたので、

必然だったかなと思います。

 

また、CTIジャパンというコーチ養成機関で、

コーアクティブコーチングを2年ほど学び、

「自分の在りたい姿に素直になろう」と思える場面が多かった、

というのもあります。

https://www.thecoaches.co.jp/

 

最後のきっかけは社内異動の辞令だったのですが、

興味も意欲もない組織での仕事で、

また新しい環境で、新しい人と仕事をするモチベーションがどうしても湧かず、

これは潮時・合図だなと思って、退職をまず決めました。

2018年の1月か2月に辞令が出て、

1週間くらいで決めた記憶があります。

(余談ですが、なんで多くの人は辞令という、

自分の意思が入らない指示を、唯々諾々と受け入れて生きられるのか、不思議です・・・)

 

2.暗中模索

このような早期決断と流れだったので、

フリーランスになる準備は皆無。

なんとなくの「will(こう在りたい)」はコーチングをかじっていたので、

あるにはあるものの、「人の自然体のキャリア支援をしたい」的なもので、

漠然としたものです。

 

ただ、動くしかないので、

そこから、転職とフリーランスになることを両にらみで活動開始。

・転職エージェントに1か月で30名ほど面談。

・コーチング関係の知人に仕事相談。

・知人経営者に、キャリアコンサルや人材開発、営業等、

何でもいいから働かせてほしいと打診。

・知人の人材紹介会社に入って日銭を稼ぐ検討。

など、今振り返ると、迷走していました。

 

なまじ、コーチングの勉強をしていたので、

「will(こう在りたい)」が強すぎたのだと思います。

こう在りたいを実現しないと、自分に嘘をついているし、

それじゃあかんでしょ的なもの。

 

でも、よく考えたら、大手人材紹介会社で、

会社の歯車として業績を挙げていただけの

単なるキャリアアドバイザーに、

誰がお金になる仕事をくれるのか?

 

またコーチングのような「to C」サービスは、

・単価が低い(1時間5000~1万5000円)

・報酬の変動が激しい(3か月で契約が終わる可能性大)

・余程、価値があるか、コーチ側に余裕がないと

集客や契約継続が「営業要素」が生々しくなりしんどい

(良くSNS等で「自分らしい生き方をしてます!云々」を喧伝しているケース)

という要素があり、そのマーケットを狙っていけると考えていた、

根本的な甘さ・間違いがあったなと考えています。

 

3.結果

2か月半ほど活動し、

結果は、同じ人材系のヘッドハンティング会社に正社員で転職。

(そこは5か月で退職し、フリーランスになって今に至ります)

 

2か月半の過半はフリーランスを目指して活動しましたが、

どう計算して、100%以上の稼働(月間160時間以上)しても、

当時の僕の力では、月の報酬が30万円くらいにしかならず、

これでは家族4人、絶対に暮らせないし、

フリーランスになっても夜のバイトとか配達、サービス業のアルバイトするのは、

いやだな、と考え、半月間だけ転職活動に絞って活動。

人材系3社からの内定をいただき、不本意ながら正社員で転職をすることになりました。

 

 

4.失敗の要因

失敗の要因は、この2点につきます。

 

・「will(在りたい姿)」に寄りすぎた考えを持っていた。

・結果、マーケットを間違えた(to Cを狙ってしまった)

 

「will」は大事ですし、それがないと単なる「業務」になってしまいます。

ただ、「稼げない=世の中から価値を持っているとみなされない」状態で、

いくら立派な「will」を掲げても、空しいだけ。

 

自分にとっての「can=できること=世の中から価値があるとみられること」を

冷静に理解・把握することが大事だったのだと、深く反省しています。 

(ちなみに、今のフリーランス活動はcanを重視しながらスタートし、

その中で自分が想定していなかったやりがいや面白みを知ることができ、

結果的にwillもどんどん具体的・現実的なものに変わり、精緻化する印象です)

 

【まとめ】

 「can・will・must」の観点で自分の失敗経験を振り返ると、

フリーランスや起業という自分で道を切り拓く必要がある立場を選ぶときは、

余程の資産家や、著名人ではない限り、

まずは「can」で実績や経験、信用・信頼を獲得し、

しっかり稼ぐこと、が超重要だと考えます。

 

昔の自分もそうですし、よく会社員の元同僚たちが、

「こんなことしたいんだよね」や

「こういった世界観の中で生きていきたいな」

とか話すの聞きますが、

それって、小学生が「プロサッカー選手になりたい」と

具体的な道筋や経験スキルを知らずに夢を語っているのと何ら変わらないなと。

 

ありきたりの言葉ですが、「言うは易く行うは難し」。

会社組織という動物園の檻の中にいて、

外の世界に憧れるのは自由ですが、

外に出て一人になったとき、いかに自分に価値がなく、

何もできないかを体感することは大事。

 

そこから、かっこよくもなんともない、

具体的・現実的な方策が生まれると思います。