採用人事系フリーランス/Segurosの日記

採用人事系フリーランスの「現場」からみた、採用・転職・働き方・生き方のリアルを発信

フリーランスになろうとして失敗した件②

「僕はフリーランスになろうとして2回失敗しました」

 1回目は2009年~2012年、そして2回目は2018年。

今回は2回目の失敗談を、「will・can・must」の観点から書いていきたいと思います。

※ 1回目の失敗談はコチラ↓

seguros.hatenablog.com

 

 

1.フリーランスに再度なろうとした背景

2012年~2018年、パーソルキャリア(旧:インテリジェンス)という会社で、

耐えながら6年間働いていました。

入社初日にミスマッチを感じ「あ、失敗した」と思ってから、

6年(240日×6=約1500日)は、嘘偽りなく、忍耐の毎日でした。

 

ただ、プルデンシャル生命保険のライフプランナーとして、

「一生、この仕事でがんばります」と周囲を説得して、

結局、3年弱で折れてしまったという負い目があり、

周りからボロクソに言われた悔しさから、

「5年はどんなところでもやる」と決めていたので耐えた、

というのは偽らざる気持ちです。

 

と、そのあたりの気持ちはまた別途記事にしますが、

とにかく「(くだらないと僕が思う)会社の評価の下で働くのはいやだ」

という想いが強すぎて、常に転職やフリーランスになる道を探していたので、

必然だったかなと思います。

 

また、CTIジャパンというコーチ養成機関で、

コーアクティブコーチングを2年ほど学び、

「自分の在りたい姿に素直になろう」と思える場面が多かった、

というのもあります。

https://www.thecoaches.co.jp/

 

最後のきっかけは社内異動の辞令だったのですが、

興味も意欲もない組織での仕事で、

また新しい環境で、新しい人と仕事をするモチベーションがどうしても湧かず、

これは潮時・合図だなと思って、退職をまず決めました。

2018年の1月か2月に辞令が出て、

1週間くらいで決めた記憶があります。

(余談ですが、なんで多くの人は辞令という、

自分の意思が入らない指示を、唯々諾々と受け入れて生きられるのか、不思議です・・・)

 

2.暗中模索

このような早期決断と流れだったので、

フリーランスになる準備は皆無。

なんとなくの「will(こう在りたい)」はコーチングをかじっていたので、

あるにはあるものの、「人の自然体のキャリア支援をしたい」的なもので、

漠然としたものです。

 

ただ、動くしかないので、

そこから、転職とフリーランスになることを両にらみで活動開始。

・転職エージェントに1か月で30名ほど面談。

・コーチング関係の知人に仕事相談。

・知人経営者に、キャリアコンサルや人材開発、営業等、

何でもいいから働かせてほしいと打診。

・知人の人材紹介会社に入って日銭を稼ぐ検討。

など、今振り返ると、迷走していました。

 

なまじ、コーチングの勉強をしていたので、

「will(こう在りたい)」が強すぎたのだと思います。

こう在りたいを実現しないと、自分に嘘をついているし、

それじゃあかんでしょ的なもの。

 

でも、よく考えたら、大手人材紹介会社で、

会社の歯車として業績を挙げていただけの

単なるキャリアアドバイザーに、

誰がお金になる仕事をくれるのか?

 

またコーチングのような「to C」サービスは、

・単価が低い(1時間5000~1万5000円)

・報酬の変動が激しい(3か月で契約が終わる可能性大)

・余程、価値があるか、コーチ側に余裕がないと

集客や契約継続が「営業要素」が生々しくなりしんどい

(良くSNS等で「自分らしい生き方をしてます!云々」を喧伝しているケース)

という要素があり、そのマーケットを狙っていけると考えていた、

根本的な甘さ・間違いがあったなと考えています。

 

3.結果

2か月半ほど活動し、

結果は、同じ人材系のヘッドハンティング会社に正社員で転職。

(そこは5か月で退職し、フリーランスになって今に至ります)

 

2か月半の過半はフリーランスを目指して活動しましたが、

どう計算して、100%以上の稼働(月間160時間以上)しても、

当時の僕の力では、月の報酬が30万円くらいにしかならず、

これでは家族4人、絶対に暮らせないし、

フリーランスになっても夜のバイトとか配達、サービス業のアルバイトするのは、

いやだな、と考え、半月間だけ転職活動に絞って活動。

人材系3社からの内定をいただき、不本意ながら正社員で転職をすることになりました。

 

 

4.失敗の要因

失敗の要因は、この2点につきます。

 

・「will(在りたい姿)」に寄りすぎた考えを持っていた。

・結果、マーケットを間違えた(to Cを狙ってしまった)

 

「will」は大事ですし、それがないと単なる「業務」になってしまいます。

ただ、「稼げない=世の中から価値を持っているとみなされない」状態で、

いくら立派な「will」を掲げても、空しいだけ。

 

自分にとっての「can=できること=世の中から価値があるとみられること」を

冷静に理解・把握することが大事だったのだと、深く反省しています。 

(ちなみに、今のフリーランス活動はcanを重視しながらスタートし、

その中で自分が想定していなかったやりがいや面白みを知ることができ、

結果的にwillもどんどん具体的・現実的なものに変わり、精緻化する印象です)

 

【まとめ】

 「can・will・must」の観点で自分の失敗経験を振り返ると、

フリーランスや起業という自分で道を切り拓く必要がある立場を選ぶときは、

余程の資産家や、著名人ではない限り、

まずは「can」で実績や経験、信用・信頼を獲得し、

しっかり稼ぐこと、が超重要だと考えます。

 

昔の自分もそうですし、よく会社員の元同僚たちが、

「こんなことしたいんだよね」や

「こういった世界観の中で生きていきたいな」

とか話すの聞きますが、

それって、小学生が「プロサッカー選手になりたい」と

具体的な道筋や経験スキルを知らずに夢を語っているのと何ら変わらないなと。

 

ありきたりの言葉ですが、「言うは易く行うは難し」。

会社組織という動物園の檻の中にいて、

外の世界に憧れるのは自由ですが、

外に出て一人になったとき、いかに自分に価値がなく、

何もできないかを体感することは大事。

 

そこから、かっこよくもなんともない、

具体的・現実的な方策が生まれると思います。

2020年内に外部メディアに出て発信したい

2020年内に外部メディアに出て発信したい 

 

 

1.挑戦したいことと、その理由

2020年内には、このブログ以外の

外部メディア(ネット、ラジオ、TV、雑誌)や

セミナー/勉強会等のリアルの場で、

考え方やノウハウ等を発信したいなと考えています。

 

その理由・目的は、

営業活動に必要以上の時間・労力を割かずに、

信用・信頼を基に仕事をしたり、

相談を受けたり、をしていきたいと考えているからです。

 

現在は、自分自身やエージェントの方にご協力いただいて、

営業や提案からスタートして、仕事案件を獲得している状況です。

 

それはそれで思いもしない経験を積むことができていいのですが、

どうしても案件獲得前から案件開始当初の立ち位置は

「お手並み拝見=この人は使えるかどうか」からスタート。

 

また、いただける案件も自分でコントロールしきれないため、

もう少し自分でコントロールできる範囲を広げることが、

自分にとっての幸せや充実につながると考えています。

(ありがちな悩みや希望であり、また贅沢な話かもしれませんが)

 

2.メディアに出るということは?

しかし、巷には様々な識者や著名人があふれており、

一般人の自分が入り込む余地があるのか??

とはいつも思います。

 

また、過去にラジオ番組のパーソナリティをした経験から、

そういったメディアに出たからと言って、

たいして何も変わらないということも体感しています。

(熱心なのは自分だけだった・・・なんていう状況に近いかも)

 

なので、過度に何かを期待することもなく、

虚栄心や自己顕示欲のようなものは(ほとんど)なく、

ただ、自分の中にためているものを、整理・発信して、

小さくてもいいから”信用・信頼の庭”ができたらいいなと考えています。

 

3.経験からリアルに話せること

では、自分は何をリアルに話せるのか?

 

◎転職/職業キャリア

・キャリアの構築方法や考え方について

・超具体的な転職活動のノウハウ

→10代・20代の方もいけますが、30代・40代の方がより

切迫感をもって聞いていただける内容になるかと思います。

(特に、人材系企業にいる方には伝えておきたいなと・・・)

 

◎採用

・創業/成長フェーズの企業をメインとした採用活動のポイント

(職種:セールス、webエンジニア、カスタマーサポート、コンサル等)

※どちらかというと汎用的な手法というより、

個別具体的なカスタマイズ事例を通じた考え方や行動のヒント。

→採用人事経験が少ない方、採用が手詰まりの会社、

採用活動は「営業活動」なのでアウトソースしたい会社、などが対象になります。

 

◎独立起業

・採用人事系のフリーランス情報(独立の仕方、案件獲得、考え方など)

フリーランスと会社員の比較/メリット、デメリットなど

フリーランスの方向けキャリア相談事例

フリーランスになろうかな?や、なり立ての方が対象になるかと思います。

 

経験に基づかないとリアルではないと考えるので、

コンテンツは少ないですが、1つのことも光の当て方を変えると、

いろいろ絞り出せると思っています。

 

4.外部メディア等での経験

少ないながらこれまでの経験は下記のような形です。

 

・ラジオ:ラヂオつくばでのキャリア教育番組のパーソナリティ(約半年間)

セミナーや授業:筑波大学洗足学園付属中学校でのキャリア教育授業他

リクナビNEXT:「転職成功ノウハウ」の記事(下記の記事他多数)

https://next.rikunabi.com/tenshokuknowhow/archives/16004/

リクルートエージェント:「転職成功ガイド」の記事(下記の記事他多数)

https://www.r-agent.com/guide/article4638/

 

多くの著作を出されている方や、研究論文を出されている方などには

到底及びませんが、機会をいただければ1つ1つじっくり対応させていただき、

良いもの/求められるものを発信できればと考えています。

 

【まとめ】

「目立ちたい」とか「承認されたい」とかではなく、

なんというか淡々と自分の経験や考えを発信して、

それを基に気づきをもっていただいたり、

自分が信用・信頼されて仕事をできるようになったり、

そういったことのために、2020年は外部のメディアに出たいと考えています。

 

こういったことを考えて身近な人に話をしていると、

ちらほら近い話が出てくるので、

あまり焦らず(焦ることではないので)、じっくり進めていきたいと思います。

Seguros=「自信」という屋号をつけた理由

Seguros=自信(スペイン語)は、私の屋号です。

 

個人事業主登録をする際の屋号決め。

空欄で出しても問題ないので、

屋号を決めない方もいれば、

法人成りを意識してつけられる方、

事業に賭ける想いを込めた名称をつける方、

様々だと思います。

 

私の場合は、当時10歳の長男がくれた”アドバイス”が決め手でした。

 

 

1.当初の自分の考え

もともとは、

フリーランスとしてやっていくのだし、

ビジョンやミッションを反映した屋号にしたい」

と思って、想いを形にしたいなと、あれこれ思案していました。

 

キーワードとしては、「自由」、「フラット」、「選択肢」、

基本的には転職/採用支援をしながら、

生き方/働き方の提言をしていきたいと考えていたので、

暑苦しい感じの名称を考えていた気がします。

 

ただ、うまい具合にピンとくるものが出てきません。

・名称が長くなる

・なんとなくかっこ悪い 

・ありきたりのものに感じられる

などなど、決め手に欠ける状況でした。

 

2.妻からのアドバイス

妻からのアドバイスは、

・あまり思い入れがあると、他人に言うとき恥ずかしいから、

想いが入りすぎないくらいがいい。

・キーワードを、外国語(ドイツ語、フィンランド語などなど)の

好きな国の言葉で言い換えると楽。

とのこと。

 

確かに、自分も人材系の仕事の中で、

数千社・数万社と社名を拝見したきた中で、

「さぶっ!」と思うことがなかったわけではなく、

自分ひとりで考えている屋号もその類だなと反省。

 

3.長男(10歳)からのアドバイス

そんな時に、長男もアドバイスをくれました。

「自由というワードを使いたい」と考えていた時のこと。

 

長男は地域のサッカークラブで2年間キャプテンをしているので、

チームづくりで彼なりに考えがある様子。 

 

「パパ、自由だとみんながバラバラに好き勝手やってるイメージだよ。

それより、もしそれぞれの人に”自信”があったら、

好き勝手にやるんじゃなくて、

目的のために責任をもってしっかりやれるから、

そっちのほうがいいんじゃないかな」

 

・・・!!!なるほど。

負うた子に教わるとはこのこと。

 

確かに自由より自信の方が、

自分が仕事をする上でもフィットするし、

そちらの方が自分が大事にしていることに近いかなと思いました。

 

「自信」にキーワードを変更して、

後は長男の好きなサッカーのスペイン語に変換して、

「Seguros」に決定しました。

 

【まとめ】

屋号・サービス名・社名を考えるときに、

コンサル・広告系の方に相談する等の方法もあると思いますが、

個人で考えるとき、どうしても「想い」先行になり勝ち。

 

そんなときに、

・自分が持っている想いが他人から見た時にどう映るか

(場合によれば独りよがりなものかもしれない)

・(今回の自分の長男や妻のように)忌憚ない意見をくれ、

また生活しているフィールドが違うからこその発想を活かす

・(外国語など)言葉を言い換える

という方法も1つかもしれません。

 

※なお、以前は自分も名刺や思いを込めたリーフレット作成など、

コンサルの方に依頼して作る等の取り組みをしてはみたものの、

あまり効果的ではなかったという経験も下地としてあります。

「こういう想いで作りました!どや!!」と見せられて、

相手が何にも言えない(=本心は「うーん・・・」と思っていても)ことも

多かったのかなと、今は振り返って感じます。

フリーランスになろうとして失敗した件①

「僕は、フリーランスになろうとして2回失敗しました」

 

1回目は2009年。2回目は2018年。

それぞれ会社員を辞めて、フリーランスになろうとして

うまく軌道に乗れなったのは、(当時は)辛い経験でした・・・

(毎日、そろばん勘定をしながら、「これだと家族が生活できない」と危機感満載になったり、

うすーい縁を頼って人に何か仕事がないか相談に行って

お茶だけ飲んで「また何かあったら紹介するね」と言われて落ち込んだり。

またそのような辛い経験や思いは別途記事にしますので、

今回はフリーランスになろうとして失敗した概要と要因を記事にします。)

 

フリーランスでやっていこうと試みた1回目は、

2009年~2012年。

当時勤めていた会社が倒産したところからスタートしました。 

 

 

1.新卒で入った会社がリーマンショックで倒産

2009年のリーマンショックが起こったとき。

当時、私は求人広告の営業(課長)をしていたのですが、

景気後退に伴って会社の業績がガタ落ちに。

GMOインターネットという東証一部上場企業のグループでもあったので、

赤字企業の存続は意味がないと、事業撤退=倒産、という運びになりました。

 

その時、強く感じたのは

「会社や商材の価値で出した実績には意味がない」

ということでした。

リクルート社の業界トップシェアの商品(リクナビNEXTリクナビ)を扱っており、

またリクルート社の求人部門のトップ代理店でもあったので顧客も優良。

会社のMVPや500名の営業の中でトップなど、多数表彰もいただきましたが、

自分の営業力とは別の部分で売れていたのだな、と痛感しました。

 

そこから、「自分の力(だけ)で生きていけるようになりたい」

という思いが強くなり、そのためにどうすればいいか?が

次の選択軸になりました。

 

2.プルデンシャル生命保険ライフプランナーになる

倒産後に無職となり、ハローワークに通いながら、

最初はいたって普通の転職活動をしたのですが、

6社の内定を断り、6か月間かけた転職活動の末に選んだのは、

プルデンシャル生命保険ライフプランナー(営業)でした。

 

生保の営業、というと(本音では)嫌われる仕事だと正直思いますし、

転職支援をした経験からは、なかなか転職市場価値的に

難しさがあるキャリアだと思いますが、

面接の中で、「人生の方向性と、仕事の方向性が一致する」という言葉と、

「週に2回のMTGに出席したら、後は好きにしていい」という働き方に

強烈に魅力を感じ、親族や家族、友人の反対を押し切って入社をしました。

(さらに、「仕事に集中するには家族と離れなさい」という、

当時の支社長さんの言うことを素直に聞いて、

品川に単身赴任をし、妻と当時1歳の長男を3年間、

京都の実家に引き取ってもらう、という行動までしてしまいました笑)

 

 ちなみに、プルデンシャル生命保険ライフプランナーは、

フリーランスと会社員の中間のような働き方で、

個人事業主の登録をする

・厚生年金や健康保険は会社員同様

・ただ、報酬(給与ではない)は完全歩合制

といった形でした。

個人事業主登録をするのと、スタイル的には

フリーランスに近いので、自分の中ではフリーランスとして位置付けています)

 

3.失敗したこと

①売れなかった

2年半ほど稼働しましたが、

何より自分が想定するより全然売れませんでした・・・。

営業ランキングで3500人いる中で2500~3000番なので、

下位20%。かなりダメな営業でした。


②逃げた

売れないとどうなるかというと、

組織にいづらくなり、自信もなくなり、

会社に行くことを避けるようになりました。

(趙体育会系組織なので、売れないと立場はない)

 

そこで、自分が興味があったキャリア教育など、他の分野に逃避。

ラジオのキャリア関係番組のパーソナリティをしたり、

学校で授業をすると、

本業で満たされない承認欲求が満たされるという、自己満足。

(当時もキャリア教育への興味関心は本当ですが、

今もたまにFacebookなどで、中身があまりなさそうなのに、

盛んに承認されんがため、自己満的に発信している方々を見ると、

昔の自分を見ているようで、心が痛くなります)

 

他にも何とか売れようとあがいて、

(ありがちな)外部の高額営業セミナーに参加してみても、

それは一時的な高揚感を得るだけで、全く効果なし。

 

別に〇億円の報酬を得ることや、

エグゼクティブライフプランナーになることが成功だとは言いませんが、

とにかく、

仕事も、生活も、家族も、幸せではなかったなー、と思います。

よくある、「あるある失敗例」の一人です。
※もちろん、いろいろな人との出会いや、

経験や視野が広がる、

自分のこれまでの人との付き合い方などの在り方を省みること、

などなどを通じて、大きな学びはあり、今に活きています。

 

4.失敗の要因はコレ

では、なぜ私は生保営業というフリーランスで失敗したか。

それは、 自分に「合わないことを、合わない場所」でやってしまったことが、

大きな要因だと思います。

 

・What:商材が合わない(生命保険に強い興味関心がない)

・How:営業スタイルが合わない(友人・知人から鉄の心で契約や紹介をもらう)
・Why:そもそも、金銭的報酬が最優先欲求ではないのに、金銭的報酬が仕事の原動力である場に入ってしまった。

かろうじて、Who(誰に営業するか)の部分は、

金銭的なプラン立てを通じて個人の方の価値観に触れることができたので、

私の志向性と合致していましたが、

他にも服装とかかっこつけるのはいやだけど、

皆の真似した(ハンカチーフ、カフスとか服装から)などの

細かいミスマッチもありました。

 

要は、自分は何に向いて、何で価値発揮ができて、自然体で無理しないでやれるか、

をわかっていなかったし、周りに流された、という自分の問題です。

※なお、生保営業が良くないとかではなく、その仕事にフィットする人や

顧客に価値発揮されている方も当然多数いらっしゃるので、

自分が間違った選択をして働いてしまっただけということです。悪しからず。

 

【まとめ】

この1回目の失敗からの教訓は、

「自分に合わないこと(柄にもないこと)はしないでおこう!」です。

 

私のプルデンシャル生命保険での失敗、

それはフリーランス的な自由な働き方や、

顧客の価値観等に触れる部分はフィットしていましたが、

 

・商材(生命保険)や営業スタイル(to C/新規開拓/紹介営業)が

 決定的に合わないし、興味が持てないという点と、

・〇億円稼ぐとか、仕事のモチベーションを金銭的報酬へ

振り切ることに興味が持てない、

 

といったことをなんとなく直感で感じながら、

親族を説得して、「成功」(成功ってなに?!と今なら突っ込みたくなる)のために、

また倒産経験から「自分の力一本で生きなきゃ」と考え、

ここで頑張って強くなるんだと決めつけ、

他の選択肢を検討したり、

柔軟に方向転換したりできなかったことです。

  

高い理想に燃えすぎたり、

自分を無理に鼓舞したり、

背伸びしすぎたりするのではなく、

自然体でできることや、求められることをするのが

フリーランスになるのであれば、大事かなと思っています。

(安定・継続・信頼されるために)

 

あ、あと本人が思う以上に、

目の前に選択肢はたくさんあり、

時間軸をずらすだけで(もう少し待つとか)、

新たな選択肢や展開が見えてくることもあると思います。

そんな余裕を持つことも大切だなと、今は感じます。

フリーランス協会認定「フリーランス&パラレルキャリア支援アドバイザー講習」を受けて②

先日(2019/10/24)、フリーランス協会主催*1

フリーランス向けキャリアアドバイザー」講座2日目に参加してきました。

 

講座の紹介ページはこちら↓

https://www.freelance-jp.org/advisor

 

講習1日目の記事はコチラ↓

seguros.hatenablog.com

 

 

1.講義の内容

1日目も充実した内容でしたが、

2日目は情報量も多く、網羅的で気づきがたくさんありました。

(下記は講義内容全てではないですが、自分が印象に残った内容を抜粋)

1-1.「もやっと族」は手段から入る

「もやっと族」は書いてそのまま、

何をしたいのか/向いているのか/何が楽しいのか・幸せなのか、

が不明確な状態の人たちの総称。

 

こういった人たちは、「手段から入る」という指摘にはハッとさせられました。

手段・・・転職しよう、異動しよう、新規事業を立ち上げよう、副業しよう、

     フリーランスになろう、起業しよう等の手段/形式から入る。

 

ただ、こういった人の場合、

仮にフリーランスになったとしても、しばらくすると同じような

「もやっと族」になることが多いそうです。

(転職支援の現場で置き換えると良く理解できます。

根本的な課題解決をせずに、表面的な不満解消で転職しても、

また転職を繰り返そうとする悪いジョブホッパーになるケースと同じ)

 

1-2.フリーランスに向いている人とは?

では、どういった人がフリーランスに向いているか。

協会によると以下になります。

 

・specialty:専門性を更新している

value:自分の価値を把握できている

growth:成長意欲が高い

・positive:前向きに何事も楽しめる

・happiness:自分なりの幸せを知っている

・cooperation:周りをうまく巻き込んでいる

・footwork:フットワークが軽い

 

「確かに!」と思える内容ですね。

会社員の方でも価値ある人材は同様かと思いますが、

より「自律」要素が強い印象です。

 

1-3.「自分の本音」を知る=「what」ではなく「why」の自己紹介

これはシート(仕事、社会貢献、プライベート生活、趣味の4軸)での

今までの取り組み活動を棚卸をし、その後、ペアで自己紹介をするワーク。

 

8項目、「他人に話したい」と思えることを書き出すのですが、

なかなか思い浮かばず・・・。絞り出すように書きました。

(キャリアアドバイザーやコーチングしているのに、

自分のこととなると全く出てきませんね・・・)

 

私は「仕事」よりの内容はすぐに思い浮かんだものの、

いざ人に自己紹介しようとすると、

あまり熱がこもらずに、

「趣味やプライベート」よりの内容を滔々と語ることになり、

意外感を持ちました。

 

これはつまり、いつもは「what」で自己紹介をし、

「why」を伝えていないということの現れ。

 

・whatの自己紹介:〇〇会社で営業をしています。最近〇という資格を取りました。

・whyの自己紹介:僕は〇に興味があって取り組んでいて、なぜなら過去に〇という経験をして、そこで自分が夢中になれると感じたからです。

 

心理的安全がない場でのwhyの自己紹介は簡単ではないですが、

whatでの自己紹介は、話すのが楽ですが、心に残らないですね。

 

1-4.改めてキャリア自律とは?

講座1日目にも紹介をされましたが、

フリーランス協会の定義する「キャリア自律」がいい感じだなーと

改めて思います。

 

「めまぐるしく変化する環境の中で、

自らのキャリア構築と継続的学習に取り組む

(個人の)生涯に渡るコミットメント。

自分自身を理解し、他者のニーズ把握や調整をしながら、

キャリアの主体者として自己実現ができること」

 

変化に対応しながら成長する。

また、自分のやりたいことだけではなく、

「他者のニーズを把握・調整」=マーケットを意識する、

というところが言い得て妙だな、と感じます。

 

1-5.フリーランスを取り巻くリスクや社会保障制度等の実態

この部分は、社会保障を軸に

フリーランスと会社員の違いを説明いただきました。

協会が政府にも働きかけてくださっているので、

フリーランスという働き方を念頭に置いていない)

制度は徐々にバランスがとれていくのだと思いますが、

社会保障部分だけ」を見たら、会社員との差異は歴然。

 

雇用保険労災保険は当然、フリーランスは適用されないのですが、

個人的に盲点だったのが、

会社員であれば雇用保険から出る出産時の「育児休業補償」の有無。

特に女性でフリーランス志向の方の場合、

これを加味してタイミング等を検討しなくちゃね、という声が上がっていました。

 

ただ、当然フリーランスになることで得られる価値もあるので、

社会保障面で不利な側面は事実としてある」

と認識しておくことが大事になります。

 

1-6.フリーランスだからこそのキャリア形成

よくフリーランスについて指摘されることとして、

フリーランスになるとスキルアップ、成長できないよ」

との言葉。

この指摘の裏には、フリーランス=外注(非中核業務ばかりをする)と

いう誤った認識が中高年層を中心にあるのだと思いますが、

フリーランスも様々なビジネスの側面に関与でき、

またその回転数・率が高いので、

フツーに会社員をやるよりもスキルアップできる面もあると思います。

 

ただ、確かに「会社が提供してくれる教育研修」はないので、

スキル(専門と間接)×自助・共助の4象限で、

どのようなスキル分布になるか説明いただきました。

 

2.気づき

盛りだくさんの講義内容。

全て消化しきれていませんが、講義を終わった後にまず感じたことは、

フリーランス向けキャリアアドバイザーの重要なスタンスは

「中立」であること。

 

自分の場合、ともすれば、

フリーランスになりたい?チャレンジしたらいいじゃない」

と後押しする方向で考え勝ちですが、

社会保障制度、契約問題など、現実的に会社員より

難しい部分があるのも事実。

 

また、会社員より「キャリア自律」していることが

重要なものがフリーランス

何となく家を出て、電車に乗って通勤して、

オフィスに着いたら、否が応でも何か作業して

気づいたら1日が終了。

飲み会で飲みすぎても、

まあ、また明日もとりあえず会社に行けばいいや、

というような会社員の気楽さはありません。 

 

メリット・デメリットのどこかだけを強調するのではなく、

中立的に情報提供しながら、

最終的にはご本人が判断できるようにする、

というスタンスが大事だなと感じました。

 

【まとめ】

 前2回のフリーランス向けキャリアアドバイザー講習。

まだ課題をクリアしないと認定はされませんが、

一緒に学べた方々含め、非常に有意義な講習でした。

 

フリーランスという働き方を選択する意味や目的、

向き/不向き、

マーケットにおける価値、

社会保障制度の事実、

といったことを中立な立場から伝えることが、

「流行り」のようにファッションとしてフリーランスが増やさず

フリーランスにフィットする人がフリーランスに着実に増え、

フリーランスとして活躍していけるようにする、

そんなアドバイバーになれたら、と思った次第です。

*1:

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

https://www.freelance-jp.org/about

「大卒内定9年ぶり減」が本当に意味するところは?(2019年10月16日/日経新聞)」

「大卒内定9年ぶり減」

 

2019年10月16日の日経新聞朝刊に「大卒内定9年ぶり減」という記事が載りました。

パッと見ると、記事にもあるように

「VUCA時代で企業も採用に慎重になってきているのか」や

「景気が後退してきているのか」

といった感想を持たれるかと思います。

 

ただ、本当にそうなのでしょうか?

この記事はあくまで「主要924社だけ」の調査結果です。

中堅中小企業、スタートアップ、ベンチャー企業の採用支援を

させていただいている現場目線から、私なりの意見を述べさせていただきます。

 

1.記事概要

簡単に日経新聞の記事要旨をまとめると、下記のような記事内容です。

論調として、「主要企業924社の調査結果から」

「銀行証券、製造業の日本の主力産業での新卒採用が現象しており、

採用環境は厳しいし、経済も下降気味」

ということを主張されたいように映ります。

 

・大卒の内定者数は11万8837人。内定者数が前年の入社数を下回るのは11年度の調査以来。

・銀行は11.1%減、証券は26.4%減といずれも2ケタ減と変化が大きい。

・ただ、全体の集計から銀行と証券を除けば内定者数は1.1%増となる

・しかし、製造業では自動車・部品が5.5%減、機械が3.9%減となるなど19業種中で10業種がマイナス。

・逆に採用を増やしている業種もある。出店を拡大しているドラッグストアなどを含む「その他小売業」(7.2%増)、次世代通信規格「5G」などへの投資が増えている「通信」(9.4%増)。

 

そのため、

・銀行証券を除くと全体では増加していること、

・製造業でも約半分の9業種が増加であること、

・その他小売や通信が大幅に増加していること、

といった事実は箸休め程度にしか触れられていません。

 

2-1.大企業(主要924社)起点の情報は、全てを代表しない

さて、繰り返しになりますが、

この記事の主張は「わずか924社」の調査結果を根拠にしているもの。

大企業に関する情報は、あくまで大企業について2しか該当せず、

もう少し多様な観点・地点からの発想が必要かと思います。

 

2-2.「0.0022%」=全企業の中で主要企業(大企業)が占める割合

まず、記事の主要企業数924社がどのくらい、

日本の企業状況を代表しているかですが、

924社を日本の企業数421万社で割ると、

その割合は、わずか「0.0022%」

 

いかに記事が対象とする主要企業数が

日本の企業の一部しか対象としていないことがわかります。

中小企業庁資料

https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/chushoKigyouZentai9wari.pdf

 

2-3.異なる観点から見える景色:全体では圧倒的な売り手市場

日経新聞の記事とは異なる情報からはどのような景色が見えるでしょうか。

例えば、リクルートワークス研究所の「大卒求人倍率調査」

(2019年4月14日発行、大学・大学院卒対象)からは、

全く違ったことが見えます。

 

◎1人当たり約9社の内定が出る

・新卒学生の求人倍率は1.83倍と高水準(民間企業就業希望者44万人に対し、民間の求人数は80.5万人もある)

・中小企業(従業員300人未満)では求人倍率8.62倍と、依然として高水準。

・大企業(5000人以上)では求人倍率0.42倍と、昨年より高まっている。

https://www.works-i.com/research/works-report/item/190424_kyujin.pdf

 

中小企業(300人未満)に限定すると、1人の学生に対して約9社の内定が出る状況。

ご自身を就職活動をしている身に置き換えて考えると実感が湧くかと思いますが、

まさに超売り手市場ではないでしょうか?

(なお、従業員1000人未満に広げると、求人倍率は3.42倍。

例えばマザーズ上場企業や、未上場で成長途上のwebサービス企業等は

この分類に入ってくることが多いと思います)

 

つまるところ、やはり日経新聞の記事は、

「大企業という特殊な一部の事象を捉えての発信である」

ということが言えそうです。

 

3.採用支援の現場から

私が採用人事系フリーランスとして支援させていただく企業群は、

上場企業含めても、規模的には中堅中小、ベンチャー、スタートアップで、

人材を積極的に採用したいという元気な企業ばかり。

日経新聞記事に出てくる、主要企業ではありません。

 

私は主に中途採用がメインですが、新卒採用の状況を傍で見ていても、

自社にマッチする優秀な人材は喉から手が出るほど欲しい、

というくらい採用にどん欲であるのが実態です。

(事業が順調だったり、成長したりしている企業だからですが)

 

確かに、金融機関のように、(言葉を選ばずに言うと)

「事務作業要員や営業ソルジャー要員の人員確保」が至上命題で、

精査する選考をせずに大量採用をしていたような業界は、

テクノロジーの進化などで大量の人員を確保する必要性が薄れるため

採用数は減少していくことは不可避です。

 

しかし、同時に新しい産業や企業が生まれ、

新陳代謝がありながら、多くの企業は人材を必要としています。

 

f:id:Seguros:20191031090004p:plain

※参考資料:

前述のリクルートワークス研究所の「大卒求人倍率調査」にある、

従業員規模を2つに分けた求人倍率の推移をみても、

10年周期サイクルで波はありますが、

20年前と比較すると、1000人未満/1000人以上の両区分で

求人倍率は高くなっています。

 

そのため、まずは「日本企業の0.0024%の大企業の採用状況」の記事に

過剰に反応したり悲観したりする必要はないということと、

むしろ就職活動の悪しき在り方が変わっていく良い面もあるかと思います。

 

つまり、就活生のときに深く考えずに「大手企業に入れば安泰」と

就社していく受動的な人が減り、

自分と業界・企業・職種の動向やマッチ度をしっかり考え、

仕事や働き方を選び、その後に転職なり、独立なりしていく、

そういった主体的な動き方が増えるという意味で、良化ではないかなと感じます。

 

【まとめ】

新卒採用の状況に関して、日経新聞の記事からは

新卒採用環境や経済が悪化しているという印象を持ちがちですが、

「対象企業数の日本企業に占める割合」、「別調査結果からの観点」、「採用現場の実感値」から、

必ずしもそうではなく、採用に積極的な業界や企業はある、といったことが言えそうです。

 

過去に人材紹介会社で金融機関を担当していた経験含め、

大企業の採用が減ることで、中堅中小、ベンチャー、スタートアップへ

就職の選択肢が広がり、より主体的な生き方/キャリア構築の環境が生まれることは、

ポジティブだなと考えています。

皆さんはいかがでしょうか?

タニタの個人事業主制度に思う

日経ビジネスの2019年10月14日号

なかなか面白い企画が2本ありました。

 

1つは、トヨタも悩む50代問題」

「働かない50代」と言われるバブル入社世代が

人員構成的にボリュームが大きく企業の負担になっている。

その人材にどう活躍してもらうか、という主旨のもの。

 

自分も40歳なので、10年後は50代。

他人事ではないのですが、高度経済成長の名残の中で、

「上の人たちの言うとおりに、上の人たちを目指して生きていけばいい」

とやってきた人たちが、急にルールや風潮が変わって大変だろうなと感じます。

 

もう1つは本題であるタニタ個人事業主制度」について。

各メディアでも話題になった制度ですが、

どういった人材が活用し、実態はどうなのか。

経営者は何を意図して導入し、どのような反対意見があるか、

を5ページにわたって特集されていました。

 

個人的には大賛成の同社の取り組み。

個人的な見解も交えて解説していきたいと思います。

 

 

1.タニタ個人事業主制度概要とメリット

タニタは創業1923年、社員数1200名の非上場企業。

タニタ食堂」などでも話題の企業グループです。

 

そのタニタでは、2017年1月から正社員が

個人事業主になることを支援する制度を推進。

 

・2019年10月時点で26名が利用中(本社社員の約10%←結構多い!)

・記事では、3名(営業、エンジニア、営業/新規事業系の方)の事例を掲載。

・基本的に「会社が他に行って欲しくない」エース級社員のみが活用。

・それまでに担当していた業務を個人事業主になっても発注したり、

仮に3年契約を途中で更新できなくなっても、残り契約期間分を支払うなど、収入の安定に配慮。

タニタの業務+外部の仕事を請けたり、学びの機会を設けたり、フレキシブル。

 

 

いやー、もし自分が在籍していた会社にこのような制度があれば、

真っ先に使いたい!と思える素晴らしい制度だなと個人的に感じます。

 

何より、フリーランス最大の悩みである、

案件獲得と報酬の安定が約束され、

また業務内容も深く理解した内容でストレスなし。

 

さらに、働き方も自由度が増し、収入も増え、

中長期的に案件や経験の幅を社内外に広げていける。

 

なんて理想的な制度だ・・・、と思わずうらやましく思いました。

(労災や産休育休時期の報酬の支援はないものの、

退職金支払予定金が報酬に上乗せされる等、非常に魅力的)

 

社長さんのインタビュー記事から、

制度導入の目的は「辞めてほしくない優秀な人に残ってもらうため」

とのこと。

 

いわゆる「長時間労働規制」を進めるだけの働き方改革に対する違和感など、

いいところを突いていらっしゃるなと感じます。

成長意欲が高い自律人材ほど、

制限なく振り切って働きたいという想いがあったり、

年功序列的な働き方や会社主導のキャリアパスには我慢できなかったりするもの。

 

報酬面の安定と自由度を提供することで、

優秀な人材が(雇用形態は問わず)自社業務に携わってくれる。

まさにwin-winです。

 

2.この制度への反対意見

弁護士さんの反対意見も記事に掲載されており、

労働法違反に当たる可能性もある、

との指摘があり勉強になりました。

日経ビジネスのこのシリーズは、

両面の意見を載せているので好感が持てます)

 

労働者か否かを判断する基準である「報酬の労働対償性」が論点になるとのこと。

・指揮監督下の労働=個人事業主になったとはいえ、実質、社員時代と同じ環境下で業務を行う。

・諾否の自由なし=タニタからの業務を請けることが必要であり、自由に業務を選んでいるわけではない。

・一方で、労災などの労働者が受けられる保護がない。

 

つまり、タニタは、「実質的に正社員」として労働をする人間に対して、

個人事業主にすることで正社員的な保護をしていない、ということかと思います。

※もちろん、タニタ側も反論はされています。

 

他の社員として働いている人たちとの間でも、

実際は様々な問題/葛藤があるのではないかと想定されますが、

そのあたりは日経ビジネスのような記事では掲載されないち思うので、

いつかタニタ社員・個人事業主の方に直接お聞きしてみたいところです。

 

3.個人的見解

タニタのようにオフィシャルな制度になっていなくても、

同じような形で働いている知人が複数いるので、

個人にとっても、企業にとっても、メリットの方が大きいかなと思います。

 

そのため、同じような制度を導入する企業が増えれば、

もう少しフリーランスという働き方に移行するハードルが下がり、

個人にとっては新しい視野で、異なる知見を積め、成長できる、

良い機会になるのでは、と感じます。

 

「準・フリーランス」というくらいで、

会社員とフリーランスの間を取っている印象ですね。

※本当は、案件獲得・報酬をどう上手くやっていくかを個人で

やりきる方が、圧倒的に学びや成長は大きいと思いますが、

そうなるとハードルが高くなり、

気軽にフリーランスへチャレンジできないのも実態だと思います。

 

【まとめ】

タニタの先進的な個人事業主制度。

 

賛否両論あると思いますが、

オーナー企業のメリットを活かした取り組みだと思いますし、

これが上手く継続し、他社にも広がることになれば、

個人の働く選択肢が広がり、成長も促進されることにつながるので、

非常に魅力的な制度だと感じます。

 

20代や30代前半くらいまでは、

もしかしたらその会社の中での昇進を目指していくプランもありかもしれませんが、

いずれにせよ30代半ば以降は、

数少ないイスを奪い合う、社内競争/各種闘争の連続。

ほとんどの人が「負け組」で部長クラスで役職定年となり、

役員以上になれないでしょうし、

仮に役員60代で会社を去っても、その後の人生も30年ほど続く世の中。

 

であれば、早い段階で会社以外の人脈・経験・キャリアの軸を構築して、

いつでも外に飛び立てる経験ができることの方が、

よほど「優しい会社」かなと思います。

フリーランス協会認定「フリーランス&パラレルキャリア支援アドバイザー講習」を受けて

フリーランス向けのキャリアアドバイザーってなに?」

 

 

一般的な転職者向けのキャリアアドバイザーという職業や、

近年、取得者が増加している「国家資格 キャリアコンサルタント」はご存じでも、

フリーランス向けのキャリアアドバイザー*1聞きなれない言葉かもしれません。

 

フリーランス協会主催*2の、全2回の講習があり、

その1回目に参加しての気づきや感想、学びの活かし方について書いていきます。 

・講座概要はこちら→https://www.freelance-jp.org/advisor

・講座2日目の感想はこちら↓

seguros.hatenablog.com

※本講座受講は、国家資格キャリアコンサルタント等の保有が必要です

 

 

1.フリーランス向けキャリアアドバイザーとは

昨今、フリーランスが増加する中、

当然、フリーランス自身が抱える課題も多様化してきています。

 

・収入の安定、仕事が見つからない

・バックオフィス業務をどうするか=いかに本業に注力するか

・ネットワーク(人脈)を広げる機会がない

・スキルの向上ができない、どんなスキルが求められているかわからない

 

上記のようなフリーランスの抱える課題感について、

一般的な企業だと、上司やメンター、人事部、同僚などが

様々な形でサポートしてくれます。

 

ただ、フリーランスの場合は、基本的には自己完結。

仕事を見つけて報酬を得るための動きを取りながら、

同時に今後の成長のために何が必要かわからない場合や、

そもそもフリーランスになるにはどうしたらいいの?

となるケースも出てきます。

 

そういった悩みに対して、

フリーランスならではの動き方や考え方、

国が考えている方向性や施策などの情報提供や、

メンタル面でも支援できる、そんな働きをする存在が

フリーランス向けキャリアアドバイザーです。

 

f:id:Seguros:20191029164113p:plain


※データ

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2019」

https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2019/03/freelancehakusho2019_suvey20190306.pdf

 

2.私がフリーランス向けキャリアアドバイザーを目指す理由

僕自身は国家資格キャリアコンサルタント保有し、

人材紹介会社等でキャリアアドバイザー経験を7年、

採用人事で面談や面接を2年、

その他キャリア教育授業等を一定数経験してきていますが、

フリーランス向けのアドバイザーとなると、

必要とされるものが大きく違うなと感じています。

 

これまでは、基本的には、

転職(就職)を目標にした対応であり、

より幅広い方向性や価値観を持つフリーランスのキャリア支援は未知数です。

(仕事だけではなく、家庭、中長期の人生、案件獲得、税制等、幅広い相談内容)

 

ただ、自分自身もフリーランスになる前から現在も、

プロのコーチにサポートしてもらっており、

フリーランスだからこそ専門情報や支援があると

すごく有効でいいなと感じています。

 

今後、フリーランスになる方も増えるであろう中、

相談相手の必要性は必ず高まるのであれば、

早期段階で学びをしておこう

フリーランスフリーランスを目指す方のお役に立ちたい)、

というものが受講の背景になります。

 

3.受講して感じたアドバイザーの価値

僕自身はフリーランスといっても、まだまだ2年目。

知人でも人事採用系やライター系が多いので、

例えばコンサル系やクリエイティブ系のフリーランス

どういった状況か、よくわかりません。

税理士でもないので、税制面の詳細も弱いです。

 

つまり、自分の経験値や情報としては非常に少なく、

それをもってアドバイザーを全方位ですることは不可能です。

※なお、どんなに経験値が高いフリーランスでも、

全ての相談に対応することはできないと思います。

 

その意味で、こうした講座を受ける価値は、

「近い志向性や経験を持つ人とのつながり」

に尽きるかなと感じました。

 

政府の施策や方向性、フリーランス協会の新規取り組み、

フリーランス市場動向など、講座の中でも非常に新しい気づきがあり、

勉強になりました。

 

ただ、こういった情報は常に変化するもの。

個人でアップデートし続けるのは困難なため、

すぐに相談できたり、最新情報をかみ砕いて教えてもらったりが重要になります。

フリーランス&パラレルキャリア支援アドバイザー」有資格者という

専門家たちとつながることができ、

それがフリーランス向けアドバイザーの価値になるだろうなと感じています。

(もし自分が何の情報源もなく、個人の経験値だけでアドバイスする人間であれば、

相談相手は価値を感じづらいだろうなーと思います)

 

4.まとめ

フリーランス向けキャリアアドバイザーという存在は、

まだまだこれからのものだと思います。

(そういったアドバイスサービスを提供している会社もあると

思いますが、転職支援のような体系的な内容ではないはず)

 

確実にフリーランスという働き方が増えていく中、

フリーランス&パラレルキャリア支援アドバイザー」という

有資格者のつながりの中で知見が蓄積され、

フリーランスからの相談や、

フリーランスを目指す人からの相談に、

よりフラットに応えることができればと思っています。

*1:正式名称:フリーランス&パラレルキャリア支援アドバイザー

*2:正式名称:一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会

採用人事系フリーランス市場のリアル

「いったい、生活するだけの収入を得ることができるのか?」

 

 

経済的な安定は、

会社員の方が、フリーランスとして独立することを検討した時に、

最も障壁となる事柄です。

 

【新しい働き方の障壁 トップ3】

1位 収入

2位 安定性 ※これも収入の安定性も含まれていると思われます。

3位 漠然とした不安

 

それでは、調査データと私の実例を用いて、

採用人事系フリーランスが、

どのように案件を獲得しているのか、

またどのくらい金銭的報酬を得られるか、

注意点なども交えて見ていきたいと思います。

  

 

f:id:Seguros:20191029093308p:plain

※データ

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2019」

https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2019/03/freelancehakusho2019_suvey20190306.pdf

 

 

1-1.人事採用系フリーランスの報酬相場

「稼働はどのくらいできますか?」

 

会社員の方には馴染みがない表現かもしれませんが、

人事採用系フリーランスに限らず、フリーランスになると

稼働率〇%」という表現がクライアントやフリーランスエージェントとの間で

よくやりとりされます。

 

例えば、稼働率100%=160時間/月(8時間/日×20日)です。

その稼働率に応じて、案件が受注できるか否かや、

報酬額が決まることも多くあります。

 

では、仮に稼働率100%の場合、

人事採用系フリーランスの場合、どのくらいの報酬になるのか?

(想定:企業内に常駐したリクルーター業務)

 

相場は、「100~120万円/月」

 

直契約か、エージェントが入るかによって変わりますが、

クライアントが想定する予算額の目安として、このくらいです。

(エージェントが間に入る場合、20~50%を抜くので、

フリーランス本人に払われるの報酬は50~90万円程度になることが多いかと思います。

時給換算で3000~6000円程度でしょうか)

 

なんだ、月に50~90万円もあれば十分じゃない。

 

そう思ったあなた。

 

一見は確かにそうなのですが、

そこから経費や健康保険、年金、住民税などなどを支払うことと、

あくまで期間限定(3か月~12か月等)の契約であることが

前提としてあります。

 

会社員のように、

今の年収は〇万円。3年後は先輩と同じくらいの〇万円くらいになるな、

なんていう計算は立ちません。

来月は収入0円になることも普通にあり得ます。

 

(あと、少し盲点なのが報酬の支払いサイト。

月末締めの翌々月末支払い、なんていう場合は、

今月やった仕事の報酬が、2か月後の月末にやっと入ってくる。

会社員時代の、毎月25日の給料日に給与が振り込まれることが奇跡に感じるようになります。

キャッシュフローを考えておかないといけませんね)

 

1-2.私の場合(報酬編)

自分の場合は、最初はクライアント企業に週5日常駐の案件からスタートしました。

時期によっては最大4案件を並行で対応し、

60~150万円/月の報酬を安定していただくことができました。

 

が、間にエージェント的な人間が入っていたりすると、

仲介料で20~50%とられるため、

もし直契約ができていれば120~300万円/月の報酬額でしたね笑

(案件獲得が、特に独立初期は難しいのでやむを得なかった形です)

 

今(2018年・2019年)は、まだまだ企業が採用難で、

私のような採用フリーランスの需要がある状況です。

特にベンチャー・スタートアップ企業を中心に、

「採用に正社員のマンパワーを割けないが、採用は大事」

という企業様が多いので、

このようなマーケット状況がしばらく続くかと思います。

(逆に言うと、マーケット状況が良いうちに、

経験・実績を積まないと、

ライバルが増え、市場が冷え込むであろう3年後に参入しても苦戦すると思います)

 

2-1.仕事案件の探し方

さて、フリーランスの方はどのように案件を探すのでしょうか。

下記の調査結果にあるように、まずは「人脈(知人)」や「過去・現在の取引先」という2つが、

主な仕事案件を獲得する経路になるようです。

 

実感値としても、商品サービスにもよりますが、

人柄や実績、仕事ぶりを知っている人からの仕事、

ということは双方にとって望ましいことですね。

 

f:id:Seguros:20191029093435p:plain

※データ

一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会「フリーランス白書 2019」

https://blog.freelance-jp.org/wp-content/uploads/2019/03/freelancehakusho2019_suvey20190306.pdf



2-2.私の場合(案件獲得編)

自分の場合は、案件獲得経路は、

人脈:エージェントサービスが5:5でスタートでした。

より細かくいうと、知人経由でエージェントを詳細してもらい、

そこからの案件獲得、ということもありましたので、

広く言うと人脈が大事なのかなと感じます。

(エージェントといっても、どの人に対しても同じサービスを提供するのではなく、

「〇〇さんから紹介された人材」だから、より早く、より良い案件を紹介する、

ということが背景があります)

 

理想的には、先ほどの報酬相場の欄で書いたように、

自分で直接案件を獲得することができれば、

報酬面ではメリットが大きいですが、

エージェントが間に入ってくれることで、

クライアントのやりとり(例:報酬交渉、業務の進め方をどうするか等)を

仕切ってくれるので助かる面もあります。

 

※補足:

2019年に入り、人事採用系の案件開拓方法に関しては、選択肢が一気に増えてきています。

・IT系案件メインの大手エージェントでもちらほら扱いが増えてきている。

wantedlyのような媒体でもRPO(採用代行)案件が出ている。

・人事採用系案件に特化したエージェントも増加(フリーランス案件も、経理やマーケ専門等、専門特化方向です)。

・ダイレクトソーシング(スカウト)だけの案件などもある。

 

3.まとめ

人事採用系フリーランスとしての独立を検討する方々が

最も不安に感じる「収入/経済的安定」に関して、

調査データと私個人の事例を交えてご説明させていただきました。

 

・報酬相場:稼働100%で100~120万円/月。エージェントが入ると50~90万円/月

・案件獲得の方法:人脈、取引先の他に、エージェントや広告媒体など幅広くある。

 

顧問や経営コンサルクラスまでの知見がなくても、

採用実務を担う人事採用系フリーランスでも、

一定水準の報酬を獲得することは可能です。

 

ただ、これは採用マーケット(需要が強い)と、

まだ2018年・2019年だとライバル(フリーランス人材の供給)のバランスにおいて、

供給が少ないから、という側面があります。

 

どんどんと人事採用系フリーランスになりたいという方が増えてきているため、

早めに実績・経験・人脈を構築することが何より重要になりそうです。

フリーランス向けエージェントをしている知人数名に聞くと、

特に2019年に入って人事採用系フリーランスを目指す人が目立って増えてきているようですね)

 

マーケット状況が良いとはいえ、

例えば近い転職マーケット(社員転職の募集件数)等と比較すると、

比べるべくもないくらい少ないため(1%以下でしょうか)、

どうしても実績のある人に案件が集中する傾向はあります。

 

案件をしっかりグリップしているエージェントにお世話になる、

もしくは実績を積んだ人事採用系フリーランスの方に相談をして、

信頼できる案件を紹介してもらう、

ということが確実かつ最短な案件獲得の道筋かなと個人的に考えます。

 

もし人事採用系フリーランスでの独立にご興味ある方がいらっしゃれば、

お気軽にご連絡ください!

(メール、Messenger等でお答えいたします)

キャリアアドバイザー・40歳手前の僕が、人事・採用系フリーランスで独立した理由

僕は2018年に人事・採用系フリーランスとして独立しました。

 

昔の知人や同僚に会うと、

フリーランスで独立するってことは、

それだけミッション・ビジョンが明確なんですよね?」

と言われます。

 

「半分は正解で、半分は正しくない」かなと。

 

なぜなら、僕にとってフリーランスという働き方は

会社員で雇用されているより自然体であり、

特別なものではないと考えるからです。

あくまで働き方の1つの選択肢。

 

ただ、とはいえ、

・なぜ39歳で家族(妻、息子二人)がいて、

・さらに2回フリーランスという働き方を目指して失敗していながら、

・需要が少ない人事領域で(webエンジニア等とは比較にならない)、

・経験もスキルも凡庸なイチ会社員の自分が

人事・採用系フリーランスとして独立し、やっていけているのか。

 

最近、各メディアでもよく話題になる、

副業、業務委託契約フリーランスという働き方に興味はあるけど、

実際どうなの?と疑問に思われている方(特に人材・人事)に参考になればと思い、

書かせていただきます。

(今回は主に「採用系フリーランスになった理由」について書くので、

マーケットやスキル、ノウハウ的なものは別途記事にします)

 

 

 

 

1.フリーランスになった理由①:自分にフィットする働き方へ進むため

「目指す働き方」というと硬い表現になりますが、

フリーランスという働き方は自分にとってごくごく自然な在り方でした。

 

中学生時代から、年功序列的なチームスポーツ(部活動)が大嫌いで、

筑波大学時代まで、個人競技陸上競技は続けましたが)

陸上競技のように、「自分一人でも練習を組み立て成長でき」、

「自分の実力=タイム」でシンプルに他者と勝負できる生き方がいいなと考えていました。

 

会社組織だと、

どうしても組織内の政治や人間関係に起因するロスがあり、

組織の縦割りや、社内上長からの評価制度があるため、

クライアント⇔自分、という構図で働くことができない部分がジレンマでした。

「もっとシンプルに、自分とクライアントが向き合って貢献したい」

というのが本音のところでした。

 

フリーランスとして感じるメリット】

◎自分で決めることができる

仕事案件、クライアント、働く場所、時間、報酬、付き合う人など、

「自分で決めること」ができるというのは超重要なところだと思います。

 

もちろん、自分も家族がいるので一定の経済的報酬が必要なため、

バランスはとりますが、「この会社の文化や人は合わないな」と直感で思ったら、

仮に好条件のオファーが出ても、他に仕事案件がなかったとしても、

その案件はお断りします。

 

◎クライアントからダイレクトに評価される

これはある意味、低評価を受けることもある厳しい部分でもありますが、

陸上競技の「タイム」という言い訳ができないもので評価されてきた自分にとって、

むしろ納得度の高いものです。

(ちなみに僕は中学時代にスラムダンクに感化されて

バスケットボール部だったのですが、

監督や先輩から扱いやすい従順っぽく振る舞う同期が重宝されたり、

チームスポーツだと誰かの調子が悪いと他のメンバーも影響されたり、

という経験をし、自分が結果にシンプルに向き合う生き方をしたいという想いを強く持ちました。)

 

例えば、会社員の場合、

仮に営業で高い成果を出したり、クライアントから高い信頼を獲得したりしても、

上司と考え方や価値観が合わない場合等、

その会社では評価はしっかりされません。

 

会社内で評価されないと昇進・昇格・昇給はしづらく、

30代途中までは「一定業績出せば」なんとかなると思いますが、

40代、50代になったときに、

「まだあの人、係長とか課長クラス?マネジメントできないんでしょ」なんてなったら、

絵に描いたような惨めなキャリアを歩む可能性があります。

(寿命が延びる中、さらに60代以降は推して図るべしです)

 

その点、フリーランスは「自分とクライアント」の間に介在するものがなく、

自分自身の仕事に向き合うスタンスや成果等でシンプルに評価されます。

 

それが心地よく、

もし成果が出なくて仕事が打ち切りになったとしても、

それはそれで自分の力不足だったという反省になります。

 

また、成果がでなければ、

そのクライアントにとって、他の人が担当した方がハッピーなのでしょうし、

自分にとっても成果が出ない仕事=何らかのフィットしない理由があり、

辞めたほうがいい、というサインかもしれません。

 

2.フリーランスになった理由②:会社員としての「地獄」が見えている 

ここまでは「フリーランスになったポジティブな理由」を書きましたが、

別の本音の部分では、会社員として生き残ることができないな、

という現実もヒシヒシと感じていました。

 

◎会社員は「マネジメント」ができないとだめ

新卒で入ったGMOインターネットグループの求人広告会社では、

課長として6名のマネジメントも経験しましたが、

正直、全然やりたいと思えませんでした。

 

価値観や生き方が違うメンバーに対して、

他人から指図されることが大嫌いな僕という人間が、

何らか指示をしてまとめていく必要がある。

全くマネジメントで価値発揮するイメージが持てませんでした。

※マネジメントやリーダーの定義もあると思いますが。

 

日本における会社員としてのキャリアパスは、大きく2つです。

マネジメントをしていくか、スペシャリストで専門特化でいくか。

過半の会社員はマネジメントの方にいくしか道がない。

 

それは自分にとって絶望でしかなく、

先がないのにとりあえず目の前の業務をこなしていく日々でした。

(いやー、今思い出しても、辛くて暗い気持ちになります)

 

◎会社員としての「地獄」が見えていた

改めてですが、30代後半になってマネジメントに興味や適性がない。

 

つまり、これは会社員にとって簡単に言うとどうなるかというと、

・昇進昇格ができなくなる。

・結果的に経験できる仕事領域が広がらず成長しづらくなる。

・社内での存在価値が下がっていく。

・既存の仕事もやりづらくなり、窓際族へ。

という地獄への緩やかな(←ココ大事。リアルに気づいたときは手遅れ)下り坂が

口を開いて待っている、ということです。

 

「会社員という枠の中に留まり、地獄に落ちるのはいやだ!」

という、脱出しなければ、という強い危機感もフリーランスになった大きな理由です。

 

3.フリーランスになった理由:その他

その他としては、

・会社が掲げる理念やビジョンと、現場業務との乖離への強い違和感

・会社員として生きる前提の同僚と話していてもワクワクしない

等はありますが、小さなよくある不満の類。

 

メインは「自分の目指したい働き方」と「会社員としては限界が見えていた」

ということが、僕がフリーランスになった理由です。

 

※なお、フリーランスになることによるリスク、デメリットは別記事でご紹介します。

 

4.自信や勝算はなかった

フリーランスとしてやっていける(家族・経済面もOK)自信があったのか。

 

感覚的に自信はあったけれど、確固たる自信はなかった、

というのが、正直な心境でした。

 

そもそも、僕は2009年と2018年にフリーランスになろうとして、

2回失敗している人間。

自分の力でお金を稼ぐことに対して、

意識のハードルが無茶苦茶高くなっていて、

フリーランスでやるのは難しい」と思いこんでいました。

 

5.3回目の挑戦でうまくいった理由

では、なぜ「三度目の正直」が起こったのか。

 

詳細は別記事で記載したいと思いますが、

簡単に言うと、

・「創業・成長企業の採用支援」という、人事業務の外出し需要があるマーケットとつながった。

・個人で採用フリーランスをする人間が比較的少ない競争環境でスタートできた。

・「Will(やりたいこと)」だけではなく、

「Can(できること)」や「Must(やらなければならないこと)」も重視した。

・to Cサービスではなく、to Bサービスを提供するようになり、業務や報酬が安定した。

といったところかと思います。

※過去2回の失敗経験は、「こういった業務/案件は自分には向かないな」、

という判断をする際の一助になっているので、無駄ではなかったです。

 

6.家族の反応は?

よく「フリーランスでやっている」というと、

「ご家族、特に奥さんは反対しませんでしたか?」

と質問されますが、

僕の場合は全くありませんでした。

 

大学からの20年来の付き合いでもあり、

僕の自立志向性を理解してくれていて、

また良い意味で干渉しない間柄だからかもしれません。

 

なお、起業する方含めて、いろいろなケースがあると思うので

一概には言えませんが、

僕が言うまでもなく、「VUCA」や「100年人生」と叫ばれる中、

フリーランスになるくらいのことでパートナーから反対されたら、

何も挑戦できないし、自力での未来開拓もできないし、

残念だなと思ってしまいます。

30代でしたら転職の門戸も広いですが、

40代、50代、60代になって、

「転職=どこかの誰かに雇用される」しか選択肢がないことの方が、

リスキーかなと思います。

(もちろん、パートナーの価値観等に合わせて説明することや、

最低限の生活面の安心提供などは必要ですが)

 

7.まとめ

僕が採用系フリーランスになった理由は、

①自分にフィットする働き方を選択した

②会社員としての「地獄行き」を避ける危機回避

という2つがメインでした。

 

大事にしたい考えはあるけれど、

高邁で明確なビジョン・ミッションがあるわけではない。

そういったものは、一定の方向性はありながら、

動きながら創り、変えて、また創り、なのかなと思います。

 

フリーランスと言っても、

会社員という働き方の、すぐそばにある1つの働き方。

構えずにアクションすること、が何より大事なのかもしれません。

 

ちなみに、僕はいいことも悪いことも、

包み隠さず話す人間なので、

もし、この記事を読んでくださった方の中で、

「会社員」や「転職」という選択肢以外の働き方に

興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、

お気軽にご連絡ください!

(メール、Messenger等でお答えいたします)